街路樹の横の植え込みに
毎朝、空き缶を投げ捨てる高校生
きっとある
良心の呵責(かしゃく)がきっとある
捨ててはいけないんだとわかっている

輝きを失った瞳の奥で
ぼんやりと街行く人をながめているダンボール生活者
きっとある
つかみ損ねた夢がきっとある
忘れかけた過去を悔やんでいる

「ないものねだり」と考えたり
「絵に描いたモチ」と思ったり
どこにも見つかるはずがないんだと
僕は諦めかけるんだけど・・・

きっとある　きっとある
そう心に言い聞かせながら
きっとある穏やかな未来を
僕は待っている