いちばんちっちゃいあいつがやってきた
トコトコ大きな音をたててやってきた
あいつは
あっ
というまに
ボクを追い抜いて
いってしまった

ボクたちはいつも３人ですごしている
一番足の速い「セコン」とそしてボク「ミニン」
あとひとりがのろまなチビの「アワン」

セコンはいつもせわしない
ボクが話しかけるひまもなく
いつも通り過ぎていってしまう
ほら、また大きな音をたててやってきた
セコンは
あっ
というまに
ボクを追い抜いて
いってしまった

ボクはすらっと背が高くて
一番目立つ存在だ
セコンほどは足は速くはないけれど
アワンほど遅くもないというところ
普通ってところかな

アワンはどっしりとした頑固者
ゆっくりゆっくり歩きながら
いつも何かもの思いにふけっているみたい
背もボクらの中で一番低い

またセコンがやってきた
おーい、とボクが声をかけたら
やあ
といって
ボクの上を
通り過ぎていってしまった

いつでもこうだ
いつまでもこうだ
時は休むことなく流れていく