オレはいつも通り、ニワトリの鳴き声で目が覚める。
まぶしい朝の光が目に飛び込んできて、さわやかな目覚めだ。
窓の外には、オレの起床を待ってたかのように、
顔なじみの雀が数羽飛び廻っている。
オレはいつもの様に戸棚にある食いかけの食パンの耳をちぎって、
そいつらに投げてやる。

雀が食事に夢中になっている間に、
オレは流し台へ行って、頭から水道の水をかぶる。
ねぼけまなこにはこれが一番だ。
丸刈りの頭に冷たい朝の水がここちよい。

タオルで頭を拭いたあとには、ジョギングだ。
静かな朝の街の中を走って、いつもの川沿いに向かう。
湿った頭にひんやりとあたる風が
オレの心と体をひきしめるようだ。

川のせせらぎ、虫の音、そよぐ風。
橋の真ん中で朝日に向かって立ちながら、
オレは今日も気力がみなぎってくるのを感じている。